悪しき遺産 (上) ブーリン家の姉妹4
(ブーリン家の姉妹) (集英社文庫)
著者:フィリッパ・グレゴリー
販売元:集英社
(2011-09-16)
販売元:Amazon.co.jp
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悪しき遺産 (下) ブーリン家の姉妹4
(ブーリン家の姉妹) (集英社文庫)
著者:フィリッパ・グレゴリー
販売元:集英社
(2011-09-16)
販売元:Amazon.co.jp
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連続して、ブーリン家の姉妹4「悪しき遺産」。今作は少し遡って、というか
「ブーリン家の姉妹」のすぐ次の話。ヘンリー八世が二番目の妻である
アン・ブーリンを処刑した後、ジェーン・シーモアと結婚したものの息子を
産むと彼女はすぐに死んでしまった。それでその次の妻としてイングランド
王室に輿入れしてきたクレーヴ公国の次女アン・オブ・クレーヴ。
結婚は政治ツールというのはこの時代のヨーロッパではわかりきったこと
だけれど、前も書いたように誰がどの宗教(というか宗派か)で、国と国が
どう組んで何をたくらんでどのくらい力をもっているか・・・そんなものが
複雑に入り組んでいる上に今後に向けてのいろんな人のあらゆる思惑が
のっかってこの時代に宮廷人として生きてたら頭がおかしくなりそうだ。
結婚が決まった時、アン・オブ・クレーヴは24歳。ヘンリー八世は48歳。
現代でも相当な年の差婚だけど、当時は感覚的にはもっとだろうと思う。
当時の平均寿命はわからないけど文中にはヘンリー八世に対して何度も
「高齢」とか「祖父の様な」といった表現がでてくる。しかもヘンリー八世は
怪我が元で足が壊死していてそこが膿んで「臭く」、便秘がちのためおなら
がよくでてやっぱり「臭い」、虫歯のせいで息も「臭い」、その上大柄な男が
太って「宮廷一巨大」だというからなんだかもう色々な意味ですごい・・・嫌だ。
でもそんなことを意見できるわけもなく、不快な態度を示そうものならあっと
いう間に首をはねられる時代。王の意志は神の意志。なんて恐ろしい。
本書はしかし、アン・オブ・クレーヴがどんな結婚生活を送ったか、ではない。
そもそもふたりの結婚生活は半年しか続かなかった。ヘンリー八世は一度
覚えてしまった「離婚」もとい「婚姻無効」に味をしめて、五度目の妻を迎える。
相手は王妃の侍女で大貴族ハワード家の娘のひとりキャサリン・ハワード、
年齢は14歳。軽薄で美しい、そして愚かでふしだらな娘。王は若くて自分に
酔いしれる(ふりをしている)キャサリンに夢中になるも、またあっという間に
「婚姻無効」によりキャサリンは処刑される。結婚生活は二年にも満たず。
アン・オブ・クレーヴ、そしてキャサリン両方に侍女として仕え、裏で権力を
強めようとするハワード家の目となり耳となり手足となったのはもう一人の
ブーリンの女、ジェーン・ブーリン(パーカー)。アン・ブーリンの兄、ジョージと
結婚し、アン・ブーリンとジョージ・ブーリンが処刑されることになった裁判で
嫉妬に狂ってふたりに不利になる証言をした女。そして今回も、離婚と処刑
に一直線の重要な証言をした・・・後に、自らも処刑される。不幸な女。
この三人がそれぞれ一人称で物語を進めていく。そのため多角的に状況が
わかって面白いものの、一人ひとりが順番に短く語るのが続くので少し退屈
というか疲れる部分もある。特にラストに向かって勢いが殺がれてしまう様な
表現になってしまうのでそこが若干残念。
少しだけ、最初の妻キャサリン・オブ・アラゴンの娘で後のメアリー一世と
なった王女メアリーと、二番目の妻アン・ブーリンの娘で後のエリザベス一世
となったエリザベス(「この時」の公式では庶子扱いなので王女と呼ばない)
が登場する。メアリーは色々と思うところはあれど賢そうな娘なのに、後に
やっぱりちょっとおかしくなっていったのが残念だ。まぁ、みんなおかしいけど。
誰かがなにかやらかすと一族郎党一網打尽って、別に日本だってそうだった
わけだけど、ばんばん首を切られるっていうのがなんかもう別世界。よく
有力貴族がいなくならないねと思ってしまう。
それにしても知っている登場人物がでてくるとやっぱりもっと面白いから、
ちゃんと時系列どおりに、ブーリン家の姉妹の次にこれを読みたかったな。
ちょっと時間をあけたら、時系列通りに読み直してみよう。
当時の平均寿命はわからないけど文中にはヘンリー八世に対して何度も
「高齢」とか「祖父の様な」といった表現がでてくる。しかもヘンリー八世は
怪我が元で足が壊死していてそこが膿んで「臭く」、便秘がちのためおなら
がよくでてやっぱり「臭い」、虫歯のせいで息も「臭い」、その上大柄な男が
太って「宮廷一巨大」だというからなんだかもう色々な意味ですごい・・・嫌だ。
でもそんなことを意見できるわけもなく、不快な態度を示そうものならあっと
いう間に首をはねられる時代。王の意志は神の意志。なんて恐ろしい。
本書はしかし、アン・オブ・クレーヴがどんな結婚生活を送ったか、ではない。
そもそもふたりの結婚生活は半年しか続かなかった。ヘンリー八世は一度
覚えてしまった「離婚」もとい「婚姻無効」に味をしめて、五度目の妻を迎える。
相手は王妃の侍女で大貴族ハワード家の娘のひとりキャサリン・ハワード、
年齢は14歳。軽薄で美しい、そして愚かでふしだらな娘。王は若くて自分に
酔いしれる(ふりをしている)キャサリンに夢中になるも、またあっという間に
「婚姻無効」によりキャサリンは処刑される。結婚生活は二年にも満たず。
アン・オブ・クレーヴ、そしてキャサリン両方に侍女として仕え、裏で権力を
強めようとするハワード家の目となり耳となり手足となったのはもう一人の
ブーリンの女、ジェーン・ブーリン(パーカー)。アン・ブーリンの兄、ジョージと
結婚し、アン・ブーリンとジョージ・ブーリンが処刑されることになった裁判で
嫉妬に狂ってふたりに不利になる証言をした女。そして今回も、離婚と処刑
に一直線の重要な証言をした・・・後に、自らも処刑される。不幸な女。
この三人がそれぞれ一人称で物語を進めていく。そのため多角的に状況が
わかって面白いものの、一人ひとりが順番に短く語るのが続くので少し退屈
というか疲れる部分もある。特にラストに向かって勢いが殺がれてしまう様な
表現になってしまうのでそこが若干残念。
少しだけ、最初の妻キャサリン・オブ・アラゴンの娘で後のメアリー一世と
なった王女メアリーと、二番目の妻アン・ブーリンの娘で後のエリザベス一世
となったエリザベス(「この時」の公式では庶子扱いなので王女と呼ばない)
が登場する。メアリーは色々と思うところはあれど賢そうな娘なのに、後に
やっぱりちょっとおかしくなっていったのが残念だ。まぁ、みんなおかしいけど。
誰かがなにかやらかすと一族郎党一網打尽って、別に日本だってそうだった
わけだけど、ばんばん首を切られるっていうのがなんかもう別世界。よく
有力貴族がいなくならないねと思ってしまう。
それにしても知っている登場人物がでてくるとやっぱりもっと面白いから、
ちゃんと時系列どおりに、ブーリン家の姉妹の次にこれを読みたかったな。
ちょっと時間をあけたら、時系列通りに読み直してみよう。











